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インタビュー②イナフハウス代表 西原大地氏
2025.04.23 UP
他にも、梁の部分にスポットライトのレールを仕込んだり、階段の設えをオリジナルで造作したり、家の中で毎日使われ、くらしを支える部分のディテールに、「ひと手間」を加えています。 そういう意味では、規格住宅ではあるのですが、ある種「手仕事」的な要素が感じられるのではないかと思います。「手仕事」の良さって、人の存在感がそこにあるということだと思うのですが、「イナフハウス」でも、建築士がくらしを細やかに想像しながら設計し、職人がわざわざ造作をすることで、規格内であっても、どこかつくり手の存在を感じられるようなものにできたらなと思っています。昔の家って、よく柱に大工さんがサインしましたよね。ああいうのいいなぁと思っていて(笑)。心を込めて建てたことが伝わりますよね。
-確かに、自分のために建てられたというオンリーワン感を感じられる家は、愛着が湧きそうですね。
家って思い出の基点ですよね。特に小さい頃に住んだ家は、大切な思い出の舞台になります。そして、家にまつわる思い出は、家づくりから始まりますから、その過程や体験自体を、人生の楽しかった思い出にしていただくことを目指して、カスタマージャーニー(=顧客がブランドを認知してから検討・購入・所有するまでの過程)を工夫して、ブランディングにも力を入れています。お客様との最初の接点になるブランドサイトは、ゲーム感覚でイナフハウスの家づくりが体験でき、費用感もすぐに確認できるので、ご夫婦やご家族であれこれ話しながら、まずはサイトを見て、イナフハウスの世界を覗いてみていただけたら嬉しいです。

インタビュー①イナフハウス代表 西原大地氏
2024.04.23 UP
–最初に、「イナフハウス」立ち上げのきっかけを教えてください。
長くハウスメーカーで営業として働いていた時、規格やルールが綿密に決められていて、お客さまに対して思うような提案ができないと感じることがよくありした。本来家づくりとは、お客さまのニーズに合わせて自由に色々な提案ができることが理想なはずなのに、コストダウンが優先されて仕入れが安いメーカーに限定されてしまっていたり、効率重視で、図面作成の手間を省けるような仕組みが重視されたり。結果、どこのハウスメーカーからも似たり寄ったりなものが提供されているという印象がありました。 それに、安さや手軽さ重視で規格住宅を選ぶか、こだわり重視で注文住宅にするか、家の建て方の選択肢もまだまだ二極化してしまっています。しかし、家族とずっと住む家を、こだわりを持ってつくりたいとは思うけれど、設計士と直接話せるほど具体的なイメージがあるわけではない、というお客さまもたくさんいらっしゃると思うんです。そんな方をターゲットに、家づくりの新たな選択肢を提供できたらと思い、「イナフハウス」を立ち上げました。
–「イナフハウス」で大切にしていることは何ですか?
「イナフハウス」のつくり手として大切にしたいことの一つは、「ひと手間」です。ひと工夫することで居心地がより良くなったり、暮らしが豊かになると考えられるところに、あえて少しの時間をかけてオリジナルの要素を取り入れています。一般的に規格住宅は、既製品を使うことがほとんどですが、「イナフハウス」は、既製品も活かしつつ、自社オリジナルのデザインや造作を加えることで、もっと自由でオンリーワン感のある規格住宅を目指しています。
–規格住宅だけど、オリジナルの要素にこだわっているということですね。イナフハウスのユニークなところはどんなところなのでしょうか?
例えば、毎日使う洗面スペースって、家族構成やライフスタイルによって、ベストな形がかなり変わると思うんです。洗面スペースの広さ、脱衣スペースの割合、収納スペースのサイズ感によって、洗面所でできることは大きく変わってきます。例えば最近では、衣類の洗濯から乾燥、収納まで全て脱衣スペースで完結させるというスタイルもありますよね。毎日必ず一度は使うこの場所がどのような使われ方をするのか、住む人のスタイルに合わせて建築士が検証を重ね、細やかに設計した三つのパターンから選択できるんです。 一般的な規格住宅では、鏡とシンクと棚が一体化している既製の独立洗面台が採用されていることが多いのですが、「イナフハウス」では、シンクのみ既製品を使用し、鏡や照明、棚はオリジナルで特注したり造作したりしています。こんなふうに、クオリティオブライフを左右すると考えられるポイントで、「オリジナルの設計」が施され、かつ、幾つかのパターンから「選ぶことができる」という点がユニークなところの一つです。

土間のある暮らし
2024.02.27 UP
ウチとソトを繋げる空間として、日本の住まいの中で重要な役割を担ってきた「土間」。煮炊きをしたり農具の手入れをしたり、家の中ではできない作業を土足のまま土間で行う風景は昔ながらのものでした。
イナフハウスの「ドマ」プランでは、従来の日本家屋の造りと同じく、広めの土間空間を玄関に配置。室内と屋外の中間の領域を、家の出入りの動線上に広くとることで、様々なシーンや用途が生まれます。
土間の特徴の一つは、水濡れや汚れを気にせず使える開放的な場であること。ペットや子供の遊び場、植物やアウトドア用品等の手入れなど遊び心の満たす空間にも。また、収納スペース、野菜や配達物などの一時的な保管場所としてなど、機能性も抜群。そして、来訪者と気軽にコミュニケーションが取れ、屋内でありながらも開放感のあるくつろぎの場ともなるでしょう。
