イナフハウスの現場から②

現場監督×大工のクロストーク 後編
住み手の「ふつう」に寄り添い、快適に、豊かに過ごせる家づくりをコンセプトとするイナフハウス。今回は、第一弾モデルハウスを手がけた現場のキーパーソン、現場監督の酒口大聖さんと、職人を代表して大工の山本一貴さんが、イナフハウスの魅力と家づくりへの情熱を語り尽くします。
モデルハウスで特にこだわった点から、現場ならではの苦労、ふたりならイナフハウスでどう暮らす?まで、普段なかなか聞けない作り手の本音が満載のクロストーク。
今回は後編をお届けします。
コンセプトは特別な「ふつう」。シンプルだからこそ難しく、楽しくもある。

―2階に上がった瞬間、ホールからの田園風景の眺めも素晴らしいです!ベンチも設けてあって、ヌックのような感じで。ここで座ってのんびりするイメージが湧きます。
(写真)2階ホールのピクチャーウインドウ。大きな東向きの窓から、田園風景を一望できます。吹き抜けの幅に合わせて窓をとることでラインの美しさも際立ちます。
山本:ここでの会話も成り立ちそうですよね。ベンチから、キッチンにいるお母さんとおしゃべりするなど、コミュニケーションツールとしても使ってもらえたらと思います。
酒口:このベンチは現場サイドのアイデアがかなり反映されていますよね。最初の設計図面では背もたれのようになっているこの板がなくて危なかったんです。なので設計途中で変えてもらいました。
山本:やっぱり強度ですよね。落ちたら大変なことになるので。この空間の金物は他の場所よりも大きいものを使用しています。ダボ栓の円形も他より大きいのがわかると思います。しっかり固定して強度を高めました。ちなみに、ここもシナ材を使用し、クリアな塗装で素材感を残しています。

酒口:水まわりの建具なども建築士さんが一つひとつ設計したオンリーワンです。イナフハウスは規格住宅なので、幅広いご家族の暮らしにフィットするよう汎用性を高めつつ、デザイン的にも優れているのが特長だと思います。とにかく大工さんの技が問われるしつらえが多いんですよ。たとえば水まわりの収納棚。可動棚のレールをただ取り付けるのではなく壁に埋め込み、フラットにしているんです。
(写真)2階ホールの吹き抜けに面した部分を大きく開き、家族のコミュニケーションが弾むヌックに。視線の抜けを損なわない程度に背もたれを設け、安全面にも配慮しています。

(写真)吹き抜けの真ん中に渡した飾り梁に照明レールを埋め込み、スマートに演出。レンジフードを目隠しするようにしつらえた収納棚など、随所に造作の工夫が見られます。
山本:一度、石膏ボードの下地を張ってから、垂直を測るレーザーという機械でラインを定め、壁を切ってそこへレールを埋め込みます。普通に壁に設置するだけに比べると格段に手間はかかりますが、見え方もすっきりしますし収納力も向上します。それからリビングの吹き抜けに渡してある飾り梁の照明レールも梁に埋め込んでいます。ちょっとしたことなんですが、少しの工夫で美しく見えますよね。
―このようなおさまりの一つひとつが、生活の快適さにつながるのでしょうね。では、作り手から見たイナフハウスの魅力ってどんなところでしょうか?
山本:一度、石膏ボードの下地を張ってから、垂直を測るレーザーという機械でラインを定め、壁を切ってそこへレールを埋め込みます。普通に壁に設置するだけに比べると格段に手間はかかりますが、見え方もすっきりしますし収納力も向上します。それからリビングの吹き抜けに渡してある飾り梁の照明レールも梁に埋め込んでいます。ちょっとしたことなんですが、少しの工夫で美しく見えますよね。
―このようなおさまりの一つひとつが、生活の快適さにつながるのでしょうね。では、作り手から見たイナフハウスの魅力ってどんなところでしょうか?

山本:既製品を使わないオーダーメイドが中心の住まいなので、家具や建具にも可能性がありますよね。それぞれの間取りにあったものを自由自在につくることができることに、作り手としても魅力とやりがいを感じています。
酒口:細部までつくり込んだ造作によって住まいが成り立っているので、既製品にはない温もりが感じられると思います。規格住宅ではありながら、オーダーによって柔軟にサイズ感などを調整できる、そのあたりの自由度は大きいですよね。まさに規格住宅とデザイン住宅のハイブリッドだと思います。
山本: お客様の目も肥えてきているので、こちらもそれ以上のこだわりや工夫を凝らして家づくりに臨まないといけない。「お客様の想像を超えるものを」というのはいつも心に留めています。
―今回の家づくりにおいて、とくに印象に残っていることは?
酒口:正直、私は全てが印象深い現場でした。なんとか図面通りに作っていこうという思いがあったので、山本さんはじめ職人さんと打ち合わせすることも多く、現場に行く回数もいつもの倍以上だったと思います。

山本:ぱっと見ではわからないと思うんですが、サッシの高さ一つとってもミリ単位で調整しました。とくに窓の取り方は、外観との関係性もありますので。外壁のサイディングの切れ目のラインに合わせて開口を設けていきました。
酒口:今は便利な既製品もたくさんありますが、あえて住まいに合わせて造作していく。それができるのは、腕の良い大工さんはじめ職人さんのご協力あってこそです。
山本:とにかく手を動かしながら。毎日、ここはどうする?って1箇所ごとに相談をして。高い要求をおさめていく作業は大変でしたが、楽しかったですね。
―今後、イナフハウスでどんな家づくりをしていきたいですか?
酒口:今回は中庭や吹き抜けがあり開放感のある2階建の家でしたが、イナフハウスには土間やスキップフロアのあるプランなどがあります。その中で、建築家さんの考えを汲み取り、設計図をどう表現していくか。職人さんと現場で一丸となって悩みながらも築き上げていくのは純粋に楽しみでもあります。

山本:イナフハウスという真新しいブランドの初めての家づくりだったので、やはり手探りの部分はありました。課題に感じた点もあったので、そこを改善しながら、一邸一邸に携わっていく中で、より良いものづくりができたらと考えています。
―最後に、おふたりなら、この家でどんなふうに暮らしたいですか?

山本:やっぱり、この誰にも見られない中庭の空間は気持ちいいですよね。夏の夜、お風呂上がりにここで一杯やりたいです。本当に、ここで椅子に座ると、空しか見えないんですよ。外部を気にせずに自然を感じられるって贅沢ですよね。

酒口:私自身、娘がいますので、2階のベンチに並んで座って一緒に本を読んだりとか、そういうふうにしてゆったりと過ごしたいなと思います。